男女比に変化?うつ病は男女均等の世界へ

「女性のほうが多い」はもう古い!?最近のうつ病の男女比って?

「女性のほうが、うつ病になりやすい」ということを耳にしたことがある方は少なく無いと思います。実際、女性は男性に比べてうつ病、うつ病までいかなくとも「うつ状態」になりやすい環境にあると言えるのです。

最初に挙げられるのが、やはり女性特有のホルモンバランスからくるものでしょう。毎月、女性に訪れる月経はその代表とも言えますね。月経前後は、エストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンの分泌量が変わることで、ホルモンバランスが崩れやすく、精神的に不安定になりがちです。月経前症候群(PMS)という単語は、今ではかなり世間に浸透してきましたのでご存知の方も多いと思います。月経だけでなく、妊娠や出産でもホルモンのバランスは大きく変化しますので、マタニティブルーに代表されるような、妊娠や出産をきっかけとしたうつも珍しくはありません。女性ホルモンの分泌量ががくっと低下する、更年期にもうつが発症する場合が多いです。それだけ、女性ホルモンは女性の精神の安定に関わっているとも言えるでしょう。

女性ホルモンだけでなく、引っ越したあとのご近所付き合いからくるうつや、子供が自立したことがきっかけで発症してしまううつ、なんてものもあります。このように、男性に比べると女性はうつになる原因をより多く持っているといってもいいのではないかと思います。実際に、うつ病の男女比は昔から1:2で、女性は男性に比べて2倍もうつを患っている人が多いというデータがありました。

しかし、最近は男性でもうつ病になるひとが増えてきています。先ほど、1:2と言っていた男女比は、最近は4:6まで差が詰まってきているそうです。なぜ、最近は男性のうつ病患者も増えてきているのでしょうか?

男性のうつ病となるきっかけのほとんどが、「職場の環境」だそうです。人間関係だけでなく、仕事が増えて残業を毎日しなければならないストレスや、営業の人であれば取引先の人との対話の中でのストレスなど、様々な場面でストレスを抱えていることが想像できます。以前に比べてリストラや効率化など、社内環境もどんどん変わっていっている中で、上と下との板挟みになりやすい30代のうつ病が非常に多くなっているようです。

個人的な想像になってしまいますが、昔の職場環境でも、少なからずうつ病を発症してしまった男性はいると思います。しかし、それを「ただ疲れているだけだ」と無理やり押さえつけたり、「うつなんて甘えだ」と突っぱねられたりと、自分で自分をうつと認める、他人や会社がうつと認める環境が今ほどなかったのもあるのではないか、とも思うのです。もちろん、以前に比べてうつ病になっている人が増えているのも事実だと思いますが、うつ病と言える環境になってきて、改めて「自分はうつ病なんだ」と堂々と言える、というのはちょっとおかしいかもしれませんが、自分を抑えつけることなくきちんと治療に向かおうと思える人が増えてきて、「隠れうつ」な人たちが減ってきたのではないか?とも思えるのです。

いずれにせよ、うつ病の患者さんは増加傾向にあり、10人にひとりはうつ病になっているとも言われています。ひとりでもうつ病になる人を減らすことが出来るような社会環境、職場環境の構築を早急にしなければならないところまで来ているのではないでしょうか。

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